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2015年3月20日金曜日

淡路島西淡地区遊歩 III

淡路島滞在3日目は、朝から曇り空であった。昼からは、予想通り雨になった。天気の悪い中での遊歩記である。

宿舎で朝ごはんをすませてから、8時58分のらんらんバスのせい太くん号に乗り込む。乗客は地元の方ばかりで、病院に通ったり買い物に出かけたりするのである。私のような観光客は1人もいない。前回紹介したような海沿いの道路を通って、津井西淡庁舎志知などを経て陸の港西淡に9時半ころ到着。

ここが、陸の港西淡である。全体写真は写していなかったので、画像は、Wataru-h さんのブログからお借りしました。



この日の最大の目的は、玉青館国清寺を見に行くことである。玉青館には、南画の大家である直原玉青の絵画が展示されている。これを見に行きたかったのである。

ここへは、らんらんバスでも行けるが本数が少ないので歩いていくことにした。まづは、付近にある巨大スーパーのまるなか(MARUNAKA)で食料調達である。
 
高速道路をくぐり抜けると、有機肥料(牛や豚の糞を加工したもの)の置場がある。扇風機が回っている。臭いが道路側にこないようにしているのかな? それとも発酵熱を抑えるためか?

いずれにせよ臭ってきます。


この有機肥料は、淡路の農業にとっては欠かせぬものです。畑に混ぜ込んで使う。化学肥料を使うよりは、ずっといいですね。


 
ちょうどこの時期は、春レタスの取り入れを行っていました。よく見ると、普通の塊のレタスもありましたが、多くは何枚も重ねた葉レタスのようでした。



葉レタス

このような小川を渡ると、

 


大型量販店のMARUNAKAに着く。


ここで、おにぎり、お菓子、ペットボトルのお茶、そして缶ビールなどを調達。

玉青館に向かって出発する。その途中の景色。

畑には、菜の花が咲いていた。咲く時期にはまだ早いのに、不思議だね。


造園所を写したかったわけではない。青首大根が植えられているが、葉っぱの部分は全て取り去られているのだ。大根は半分だけ地面から顔をだしており、初めて見るものにとっては異様な風景であった。


道すがらの風景。 

とある造園業者のお庭に座っておられた布袋様。 にこやかに笑っておられるが、目がこわい。


他には、このような石の造り物が置いてありました。


左脇の小布袋さまは、お神酒を召し上がっておられ、本当に笑っている。


お庭に咲いていたひなぎく。若い人は皆、なぜかデージーと言ってるね。


畑の横にあった民家の写真。 新しい家は、やっぱり瓦ぶきは少ない。


正しくこれこそが、淡路の田園風景。 手前の畔には、有機肥料が混ぜ込まれている。


玉青館のバス停近くに、このような標識がある。


ここから、桜坂を登っていくのである。立派な石碑が建っている。



 坂を登っていく。このような建物が目に入る。 最初、玉青館と見間違えた建物である。


実は、パイオニアの淡路島研修センターであった。


坂から、平地を見下ろした風景。田畑と共に民家がず~と広がっている。


見えてきました。これが玉青館。中国風の建物です。故宮博物院を模した建物だそうである。
台湾の故宮博物院とはあまり似ていないね。  台北最新事情 II  故宮博物院



玉青館は、正確には南あわじ市 滝川記念美術館 玉青館 という。


勿論Wikipediaにも記載されている。

Japanese Map symbol (Museum) w.svg 南あわじ市滝川記念美術館玉青館
Minamiawaji City Gyokuseikan Museum.JPG
施設情報
愛称玉青館
専門分野現代南画
開館1991年(平成3年)
所在地656-0314兵庫県南あわじ市松帆西路1137-1
北緯34度18分58.5秒
東経134度44分2.8秒



南あわじ市 滝川記念美術館 玉青館
(みなみあわじし たきがわきねんびじゅつかん ぎょくせいかん)

兵庫県南あわじ市松帆西路にある日本初の現代南画の美術館であり、直原玉青個人美術館である。1991年に開館した。中国の故宮博物館を模した建物である。
淡路島で育ったの現代南画の第一人者直原玉青の代表作「禅の牧牛 うしかひ草」や八角楼閣の天蓋部分に描かれた直径5メートルの「雲龍図」をはじめとする現代南画の名作を多数収蔵・展示。企画・特別展は随時行われている。

主な収蔵品
  • 直原玉青 「禅の牧牛 うしかひ草」(全十二葉)
  • 直原玉青 「相忘」(文部大臣賞受賞)
  • 直原玉青 「迷」(内閣総理大臣賞受賞)
  • 直原玉青 障壁画「慶野松原図」
  • 直原玉青 天上画「雲龍図

開館中の立看がかかっていました。写真が、直原玉青画伯です。


 
門柱の獅子

駐車場にあった掲示板

 
玄関口
 
休館日
  • 毎週月曜日(祝日の翌日は休館となります)
  • 年末年始
料金

区分
一般
団体
大人
300円
240円
大学・高校生
200円
160円
小・中学生
100円
80円
  • 団体割引料金は、20名以上が対象となります。 

ということです。300円を支払って入館しました。

ここで遅ればせながら、直原玉青の経歴をWikipediaその他を参考にして説明する。

直原 玉青(じきはら ぎょくせい、1904年8月1日 - 2005年9月30日)



日本の画家、禅僧、俳人。

・岡山県赤磐郡(現:赤磐市)生まれ、兵庫県の淡路島で育つ。本名は正。大阪美術学校卒業。

・帝国美術展に初入選後、日展に16回入選する。

・南画の第一人者となる。

・東洋画の真髄を極めるためには心の修行が必要だとし、黄檗宗の僧籍に入る。

・1980年、画伯は島内唯一の黄檗宗寺院の国清禅寺を復興し住職となり、数十点におよぶ襖絵を描いた。

社団法人日本南画院会長・理事長、現代南画協会理事長、財団法人青少年文化研修道場理事、守口市美術協会会長、青玲社主宰、黄檗宗国清寺住職、俳誌「早春」選者などを務める。

・洲本市名誉市民、守口市名誉市民、南あわじ市名誉市民。

・2005年9月30日、心不全のため死去した。101歳没。


入場者は、私一人で職員の方が雲龍図」の説明やこの美術館の創始者の話をして下さった。

地元の開業医滝川弘(たきがわひろむ)氏は、直原画伯が描いた国清禅寺襖絵を通じて南画と画伯の人柄に魅かれ、お互いに親交を深めた。
滝川氏の資金援助により美術館建設が実現し、直原画伯からは自身の絵画作品および収集された絵画や文房具等の美術資料をご寄付していただき、当館のコレクションが形成されました。

という事です。 滝川広氏の肖像画。



パンフです。A4に入りきらぬので、右端はカットした。




画像をコピペするのは、禁じられているので、ホームページをプリントアウトしたもので説明する。


見えにくいが、上のページ下にあるのが、天井絵の「雲龍図」。画伯が87歳だったとき、一晩で描きあげた作品です。正八角形で、長径が約5mである、巨大な水墨画である。

館は、1階と2階が展示室になっている。1階は常設展で禅の牧牛 うしかひ草」12葉が展示されている。

玉青館の画像いつもナビページより。

もともとは、全長30mにも及ぶ絵巻物形式の作品であった。
禅思想を絵解きした物語をもとにして創作されたものである。 これは、見ごたえがあります。お勧めです。

各葉には、題目と共に物語がそえられている。画像を出せないので、入場券の絵で説明する。


左端を見てください。

禅の牧牛 うしかひ草  
1.心を起こす
むかしあふみの国に・・・・

という物語が小さく文字で書かれている。画面はそれを主題とする絵画となる。 このような
物語絵巻が12葉つづくのである。人間の心の成育と衰退を描いたともいえようか。 

その1葉の模写。


幾つかの画像は、公式ホームページを見てください。

2階は特別展で、画伯の描く花の絵画の展示でした。牡丹の花が多いですね。
研修室には、慶野松原の襖絵が展示されていた。

天井絵が「雲龍図」である。1階直下のフラットが黒御影石で出来ていて、雲龍を足元に写すことができる。これを水龍という。 長い間天井を見つめていると、首が痛くなるので注意。 

館内の展示物ではないが、絵画が殆ど無いのは淋しいので、別の場所から取得した画伯の襖絵をアップする。

 
 
 
 

2階から見た周辺の景色です。館の裏はため池になっている。


 



ここは、休憩室。少し休ませて頂いた。こじんまりとした、良い美術館であった。


 これで、玉青館の見学がおわった。今回の記事も長くなりすぎたので、ここでおわる。

次回は、国清寺訪問からつづける。

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